iMovie を快適に使うために…マニュアルにない操作など

iMovie は Mac を買えば必ずついてくる動画編集ソフトですが、標準付属ゆえに?多少バカにされているきらいがあります。割と誤解されている iMovie の自由度をここに書いて広めたいというのが本稿の趣旨です。

(マニュアルには書いてない、と銘打っておきながらそのうち載るかもしれないし、実は載ってるかもしれません。そこまで厳密にチェックはしてないです。)まだまだ少ないです。思い出したら追記します。環境は OS X El Capitan 10.11.3 と iMovie 10.1.1(執筆時最新版)

再生関係

  • Shift+スペースバー…逆再生プレビューができます
  • L キー…押すたびにプレビュー再生が2倍、4倍、8倍速とどんどん早くなっていきます。素早いシークに便利。多くの動画編集ソフトと共通。

編集関係

  • option + フェードイン・アウトハンドルをドラッグ…通常は動画のフェードイン・フェードアウトハンドルをドラッグすると、開始と終了が同時に動きますが、option キーを押しながら動かすと個別に設定できます。痒い所に手が届く。

スクリーンショット 2016-04-11 1.44.56

  • 透過PNGを載せる…透過を維持して画像を載せることができます。KenBurns も使えますし、好きなレイアウトのテキストやテロップが作れます。

番外編:快適な編集のために

iMovie、ファイルの扱いはそんなにうまくありません。今時のビデオカメラは MTS がデフォルトファイルコンテナだったりしますが、こういうのをそのまま読み込むとえらいことになります。こいつは往々にしてファイルサイズが凄まじく、特に HDD でやるときにめちゃくちゃ重くなった上 iMovie が落ちる事さえあります。これは恐らく、大きすぎるデータを扱うのに HDD じゃ速度が足りなすぎるためでしょう。高級な SSD ならいざ知らず、事実上無理です。(そしてクソレビューが増えて行く…まあ iMovie が悪いけど)

そこで、事前に HandBrake か何かで mp4 か何かに変換してしまいます。1080p で High Profile というプリイン設定を使っても、175.2MB→50.2MB になりました。フルHDが不要なら 720p にすればよりコンパクトになります。

mp4(H.264, AAC)にしてしまえばハードウェアデコードも確実に効くし、サッックサクです。嘘みたいに軽くなります。僕みたいに安い HDD で妥協してHackint(抹消)組んでる人間ならなおさら。

番外編:4K や 60fps の動画を作りたい

iMovie は、最初にタイムラインに置いたビデオのスペックにプロジェクトを設定します。つまり、最初に4Kの動画を一度乗せておけばいいわけです。60fps の場合も同様、最初に 60fps の動画を乗せておけばいいだけ。

番外編:Final Cut に敵わないところ

当然 Final Cut がぶっちぎりで上です。。が、出来る事と出来ない事をきちんと把握して使えば、iMovie もかなり強力である事がわかります。

  • テキストスタイルやエフェクトを後から作って追加できない。Final Cut では、Motion という Apple 版 After Effects を使って、テキストスタイルやモーショングラフィックスのテンプレートを作る事ができます。つまり、オリジナルデザインのテキストテンプレートを Final Cut 上で使いまわせるという事。iMovie の場合はプリセットだけ。凝ったレイアウトをしたい場合は、毎回透過PNGを作るとか、Motion で毎回作り直す必要があります。出来なくはないけど手間。
  • 色の調整がドラッグのみ。iMovie も技術的には高度な色調整機能を持っていますが、数値調整はできませんし、精密にやるのは難しい作りになっています。カラーコレクション?なにそれ。

スクリーンショット 2016-04-11 1.41.58(なんだこのアバウトな色調整ツールは!)

  • DVD / Blu-ray が焼けない。これは一部の向きには辛い仕様で、直接 DVD に焼く手段がありません。ファイル出しちゃって Burn なり DVDStyler なりで焼いてしまえばいいのですが、直感的とは言えなかったり、バギーだったりします。Final Cut ならメニューから一発です。バッチリ。
  • ビデオレイヤーは2つまで。これも嫌なら Final Cut 買えよというメッセージ。でもなぜかオーディオは乗せ放題。

スクリーンショット 2016-04-11 1.34.43

まだまだあるとは思いますが、割と運用でカバーできなくもない点が多く、Final Cut の必要性を強く感じる場面は少ないです。毎日使うとかじゃなければオッケーオッケー。

ということで、iMovie、痒いところに手が届かないなあ…と思っている方の参考になれば幸いです。割と孫の手 が用意されてますよ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です